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ryoによる「CORE」考察的なセルフライナーノーツ公開!
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H.U.G 1st Album 「HELIOS」を経てからそこには曲としては収録されなかったタイトル「HELIOS」
アルバム完成後に「新曲をHELIOSという名で作りたい」とKaryu君がDEMOを届けてくれた。
先のツアーでも演奏された間奏部でタオルを宙に放るライブ映えのする曲。
その後、横さんの新曲と合わせて新たな音源を制作することになった。
その曲は何度か形を変え、最終的に「VENUS」となる
スイング感が心地よい癖になるH.U.Gにとっての新たな表情だ。
この2曲をパッケージとすることが決まって自分はその中に込める「想い」を形にすることに注力した。
ギリシャ神話においての太陽神「HELIOS」と美と性愛の神「VENUS」
それは「太陽」と「金星」でもある
この二つの惑星は我々の住む地球から見て太陽系の中心に位置する
そう捉えてパッケージのタイトルは「CORE」とした。
「できるだけわかりやすく」を大事にしたいH.U.Gとしてはなるべく難解すぎる単語を用いないようにしている。
ライブで初めて聴いてもわかりやすく、それでいてその意味性に魔法をかけたい自分としてはこの「HELIOS」と「VENUS」からなる「CORE」を個々人が再定義できる解釈の余地を盛り込むことにした。
ここからは考察が好きな人には製作側の思惑というかネタバレな感じも出てくるので、
創作物を手にしてまず自分の解釈で楽しみたい人は読み進める前にご留意ください。
いずれは燃え尽きてしまうのだろうけど、我々の時間軸から見たら尽きることのない
永遠の熱源に思える「太陽」
それは莫大な資材がなくとも湧き上がるさまざまな感情のよう
その中でも特に「愛」に注目して前回のアルバム制作・ツアー「LOVE THAT NEVER ENDS」を敢行した。
尽きることのない熱源、果てなく湧き上がる激情、そういった人を掻き立てる熱量の比喩としての「HELIOS=太陽」
肉体の美と性愛の神「VENUS」からはその熱量の大半を担う果てない愛が注がれる。
それらが生まれてくる由来を我々は知らない。
感情を生み出し続けるものは心なのか、魂なのか、はたまた脳や肉体全体か
知覚できない全く未知の要因があるかもしれない。
その、「人」の芯から湧き上がる「熱量」や「愛」にフォーカスした「CORE=芯」でもある。
尽きることのない太陽が熱源となってとてつもなく長い期間地球上に恩恵を注いでいる
それを享受して生命は活動し、繁殖し、生き絶え、堆肥となってやがて堆積し、鉱物や原油となる。
それらが今の社会に授けてくれるものもとても大きく、人は豊かになり、命は強くより長く輝くものになった。
だがその恵みは奪い合いの歴史にも重なる。
さまざまな取り組みがなされているが、いまだに人はこの恵みを搾り出し、奪い合う歴史をやめていない。
今回のジャケットは高級なチョコレート菓子が熱で溶けているところをイメージしているが
「重油」と「黄金」をモチーフにもしている。
豊かにしてくれたそれらが人を争いに駆り立てる原因にもなる
皮肉だ
太陽がくれた恩恵を愛で分け合い、生きていけたらどんなにいいか。
だけど、人の心にある「もっと知りたい・成長したい・豊かになりたい」という欲求が今の文化文明を作ったことも確か。
その思いの原資も、また人の心。
目に見えないからこそ、心は移ろいやすく、儚く、そして美しい。
その心は時代や境遇で賢くも愚かしくもすぐに立場を変える。
自分や自分の周りも例外ではない。
人は何度かの波を起こしながらAIを手にした。
加速度的に進化を続けるAIは人の能力をはるかに凌駕してゆく。
そのAIに尽きることのない感情が生まれたらどうなっていくのか
その先の未来はまだ誰にもわからないがもう遠くはないだろう
AIは愛に基づいて進んでくれるだろうか。
近未来の社会には核融合エネルギーの実現も控えている。
水素を用いるこの仕組みはウランを分裂させる核分裂エネルギーと違い、理論的にとても安全らしい。
その安全な地上の太陽とでもいえる核融合エネルギーを手に入れても、また人は争いを生むだろうか
分け合い、共に豊かさを享受するだろうか。
立場が変われば、条件が変われば人は争いに正当性を見つけてしまう。
信念を守るため、愛する人を守るため、愛する国を守るため
対象を広げていけば全て同じ太陽から恩恵を受けて共に生きている友人だ。
心に生まれくる感情のままに生きることは難しい。
けれどこれから進む未来には、振り返った時に「過ちだった」と思わない道を選びたい。
この心に灯る炎が、愛と共にこれからの自分達を照らしてくれると信じて。
2023.10.01
ryo
終わりに
H.U.G「CORE」流通盤・限定盤(LIMITED EDITION)と2種類存在します。
収録する曲数は同じ。
インナーにはそれぞれ違う暗喩を盛り込んでいる。
ネットで曲を聴くことが完結できて久しいなか、パッケージのCDを制作し、それを取り扱ってくれる
流通さん、店舗さん、何より購入してくださる皆さんの手に届いた時、歌詞を目にして、ジャケットを眺めて
そしてこのライナーノーツを読んでもらって感じていただけるものが少しでも多くなったら幸いです。
上記に連ねた解釈は全く気にしなくとも曲を楽しんでもえるようにしたつもりです。
ライブでは一緒にガンガン楽しみましょう
応援する、その心をありがとう。
10月25日リリース
H.U.G両A面シングル
「CORE」(流通盤)
SIXR-002
収録曲
M1「HELIOS」
M2「VENUS」
¥1,500(税込)
H.U.G両A面シングル
「CORE」(限定盤)
SIXR-002L
収録曲
M1「HELIOS」
M2「VENUS」
¥1,500(税込)
※H.U.G TOUR 2023-HELIOS-初日の10/9名古屋公演より発売開始。
ライブ会場にて限定盤をご購入の方に終演後6ショット撮影会開催!